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2008年10月の日記

2008/10/07(火) 4本のインプラントで全てをという治療法について

最近、歯科医師でもインプラント初学者の間でインプラント4本で全てををいう治療法が流行している。これらの歯科医師が宣伝するので、私どものクリニックにもこの治療法を求めて訪れる患者が増え、治療を実行している。これはNobelbiocare社のAll on Four™かわたしがこれに改変を加えたAstra Four for All™という名称で語られるもののことである。
 本法は歯科医師にとっては手技が比較的簡単、患者さんにとっては比較的廉価で固定性の歯が入るというメリットがある。しかし本法の原型は1970年台にすでに開発されており、治療設計思想としては古いものである。さらに本法の特徴として後方のインプラントを45°程度かみ合わせ平面から傾斜して植えるので、このインプラントのネックの部分には強烈な応力集中点が発生するのは止むを得ない。わたしが改変したAstra Four for All™では比較的この応力集中が緩和されているがそれでもかなりなものである。次に全てというが失われた歯全てを実際は回復するわけではない。大体10本程度の歯を回復する。歯は片顎14本、本来なら存在するので、この点について患者さんにはご了承いただかなくてはならない。また肝心の歯であるが、多くはチタンの削りだしフレーム材に入れ歯用プラスティックを貼り付ける工法を取ることで廉価性を実現している。セラミックなどにする場合はそれなりに価格も高額になるのである。
 本法を検討されている向きにはこのような条件を勘案の上、決断されるようお勧めしたい。伊藤正夫
fig10.jpgfig15.jpg(後方のインプラントにかかる応力の分布)