インプラント治療

審美性と強度を両立させた素材で見た目も若々しく

インプラント治療においては、「噛む機能を回復する」ことはもちろん重要ですが、生きる喜びと意欲をより大きなものにするためには、それに加えて「美しさ」や「強度」を考慮した治療をおこなうことが重要です。

「ハリウッドスマイル」実現には人工歯の設計・作製がカギ

インプラントは純チタンからできたネジ状の構造物です。専門的にはこれをフィクスチャーと呼んでいます。フィクスチャーには内部にもネジがきられていて、そこにアバットメントと呼ばれる人工歯の土台がねじこまれます。フィクスチャーとアバットメントが連結され、アバットメントに人工歯(インプラント上部構造と呼ぶ)が固定されます。

インプラントの模型


上部構造は、インプラント(フィクスチャー)が骨結合する時期を見計らって作製に入りますが、美しくて若々しい「ハリウッドスマイル」を得るためには、この上部構造の設計および作製が重要です。

上部構造の設計にあたっては、口腔内の機能再建にとってもっとも重要な、噛み合わせの様式はもとより、歯並びや色、形、リップラインといった審美的要素も、綿密に構成要素として盛り込むことが重要です。

インプラントでは、天然歯以上の細かな噛み合わせの調整が必要です。天然歯の場合は、歯と骨の間に歯根膜というクッションのようなものがあり、100ミクロン程度の可動性を有しているですが、インプラント=フィクスチャーはほとんど動かないためです。

材質については、天然歯に限りなく近い色や透明感、輝きが再現できるセラミックやハイブリッドセラミックを用いることにより、機能性はもとより、審美性においても非常に満足度の高い結果が得られます。さらに特に極限まで強度と審美性を追求する方には、酸化ジルコニウムを削り出して作製したインプラント上部構造をお勧めします。

酸化ジルコニウムは乳白色の特殊なセラミックで、これでインプラント上部構造のフレームを作り、その上にセラミックを焼き付けると審美的には完璧な歯が出来上がります。

ただ難点として、フレーム材となる金属や酸化ジルコニウムの上に焼き付けてあるセラミックは割れることがあります。セラミックは硬いので、歯と歯が衝突するときに欠けたり割れたりすることがあるのです。

ですが、これはインプラント=フィクスチャーの基本構造とは関係ないので修理が可能です。なぜ割れやすいセラミックを使うのかというと、審美的に美しいということが第一の理由ですが、セラミックは歯の垢(デンタルプラーク)が付着しないので、インプラントが生物学的に長持ちするためでもあります。

人工歯の固定方法

完成した人工歯=インプラント上部構造をインプラント=フィクスチャー、土台=アバットメントに固定するには、通常の歯の被せ物を固定するときのようにセメントを用いる場合=セメントリテイン(図-右)と、ネジ(スクリュー)で固定する方法=スクリューリテイン(図-左)があります。

インプラントの固定方法

セメントリテインはネジが外に出ないので、見た目も美しく、審美性の高い歯を作ることができます。
しかし、セメントリテインはインプラント上部構造=人工歯を撤去しなくてはならない時は、それを破壊しなくてはなりません。仮留めセメントで留めるという方法もありますが、取れてほしくないときに取れてしまったり、逆に取りたいときに簡単に取れなかったりと、不便な点もあります。特にインプラント上部構造が取れると、患者さんはフィクスチャー=インプラントまで取れてしまったのかとびっくりされる方がいらっしゃいます。
したがって、セメントリテインはどちらかというと、インプラント2〜3本までの小規模なインプラント向けといえます。
大規模な修復をインプラントで行う場合は、スクリューリテインが適しています。万が一、トラブルが起きたり、また定期検査を行う場合でも、スクリューを緩めることでインプラント上部構造を取り外すことができ、比較的簡単に調整や修理をすることができるためです。
このような利点のあるスクリューリテインですが、いいことづくめということでもありません。スクリューが目立つところに出てしまうようでは見苦しく、念願の大きな笑顔「ハリウッドスマイル」を得ることはできません。このような場合には、サイドスクリューといって、裏側からネジ留めする方法を用いることが稀にあります。
インプラント治療はどうしても手術的処置にばかり眼が向けられがちですが、「ハリウッドスマイル」を得るには、上部構造の出来上がり具合が大きなカギを握っています。

新しい歯が装着されたとき、噛むという機能が完全に再建されたか、口の中に不快感がないか、審美性が十分改善されたか、さらには心理面で明るい変化が得られたか、こうした点を観察しながら、調整を繰り返し、身体になじんだものにしていくのに、上部構造装着後、平均で約1ヵ月程かかります。
こうしてインプラントは自分の身体の一部になっていきます。

ですが、これはインプラント=フィクスチャーの基本構造とは関係ないので修理が可能です。なぜ割れやすいセラミックを使うのかというと、審美的に美しいということが第一の理由ですが、セラミックは歯の垢(デンタルプラーク)が付着しないので、インプラントが生物学的に長持ちするためでもあります。