ここでは、上部構造(人工歯)装着後におこる問題を例にとりあげます。
慣れるまでの問題
インプラント上部構造を固定すると、いままで歯がないために自由に舌や頬や唇が行き来できていた部分が、そのような異常な運動ができなくなるため狭苦しいような感じがするようになります。
また、舌や頬や唇にとってフリースペースだった部分に歯ができるため、最初は頬や舌をよく噛んでしまいます。歯がなくて片噛みしていた状態から、新しい歯を頭が覚えて使ってくれるようになるまでにも一定の時間がかかります。
厚い入れ歯を入れていた人は、それがインプラント上部構造に代わることによって、かえって発音しにくくなります。サ行やタ行は歯擦音といって、舌の先を上顎前歯の裏側にストップして音を作っていますが、分厚い入れ歯に慣れて、舌の位置がそこで決まっている人は、インプラント上部構造のようなコンパクトな歯が入ると、かえって舌先が宙を切ってしまって、うまく構音できません。
しかし、これもトレーニングによって、やがてちゃんと話せるようになります。セラミックの割れ
インプラントは骨と結合しているので、噛み合う力や衝撃はそのままインプラント上部構造に加わります。セラミックは陶器なので、衝撃力で割れることがあります。これは何かを食べたり、噛んだりしたから起こるものではなく、セラミックと歯、またはセラミックとセラミックの衝突によって起きる現象です。
しかし、これはフィクスチャーやアバットメントの基本構造に問題が発生しているわけではないので、修理が可能です。インプラント上部構造の脱落
インプラント上部構造をセメントで固定することをセメントリテインといいますが、この場合の多くは、固定に仮付セメントを用います。そうすると、ときどきインプラント上部構造が取れることがあります。インプラントの汚れ
インプラントの汚れは細菌の塊です。歯につく歯垢とは異なる種類の細菌です。
手入れのために定期的に歯科医院を訪れてインプラント専用のケアを行う必要があります。
1ヵ月から3ヵ月に1度、来院していただいて徹底的にケアすることをお勧めしています。定期的なケアを受けていただく方には、10年間の保証期間を設定しています。