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入れ歯への不満を募らせる以前の問題として、世の中にはそもそも入れ歯を入れること自体が絶対に不可能という人もいます。
一つは解剖学的な理由によるもので、顎の形態が入れ歯を適合させるのには非常に難しいという人がいるのです。
取り外し式の入れ歯は顎に吸盤のように吸い付かせるものと、残った歯に留め金をつけて固定させるという二つの方法が考えられますが、そのどちらも難しいというケースです。
そういう人は、入れ歯を何回作り直しても安定したものにならないため、いつ外れるかわからないという不安に絶えずおびえながら生活することになります。そんな人でもインプラントによって救われるケースはよくあります。
この場合、すべてインプラントにしなくても、入れ歯とインプラントを組み合わせることも可能です。インプラントは非常に強固なものですから、数本のインプラントを植立し、そこで入れ歯を固定させたり、あるいはブリッジのような再建をすることもできるのです。
すべての歯を失っている場合、歯の数だけインプラントを植えなければならないと考えられがちですが、決してそうではなく、上顎、下顎それぞれ八本から一〇本程度のインプラントを植立するのが普通です。総入れ歯をインプラントで固定したり、前歯と奥歯の中間部分までを再建する治療法なら植立するインプラントはさらに少なくてすみます。
入れ歯がどうしても入れられない理由としてもう一つ挙げられるのが、心理的なものです。とても神経が細やかな人にとっては、入れ歯の異物感というものは耐え難いものなのです。これは他人にはうかがい知れない不快感で、年齢が比較的若ければなおさらです。
このような場合、いかなる入れ歯を入れても適応することはなく、不満は消えず、痛いとさえ感じてしまうのです。あるいは吐き気を催すなど、かたくなに入れ歯を排除する心理作用が働きます。このような人にとっては、何回入れ歯を作り直しても同じことで、天然歯と同じような快適性が約束されているインプラントはうってつけの治療法と言えます。
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