| "歯がなくなってぼけてしまった" |
66歳、女性、主婦、愛知県刈谷市在住
本人:わたくし長年歯槽膿漏を患っておりまして、1昨年、以前よりお世話になっております主治医の歯医者さんに上顎の全部の歯と下顎もかなりの量の歯を抜歯していただきました。義歯を作っていただいたのですが、やはり自分の歯とは勝手が違いなかなか慣れません。いただくものもおいしくなく悲しい思いをしておりました。
夕食の支度をしながら、ラジオをつけておりますと、インプラントという治療法があって自分の歯のような感覚で噛めるのだとの話が聞こえて参りました。お話しておられたのが伊藤先生です。
わたくしは翌日さっそくお話を伺いに参りました。伊藤先生はインプラントの手術中で歯科衛生士の方に概略をうかがい、後で伊藤先生も出てきて治療プランと見積もり額を上げてくださいました。9本ぐらい植えなければならないとのことで、300万円ぐらいの支払いになるようでした。でも私は失った歯が取り返せるのなら、それぐらいは仕方ないと思いました。
当時の私は、歯を失ってから一気に老け込んでしまって、よぼよぼしていたのです。これが歯を失うとぼけるっていうことかしら。何度も申し上げるようですが、毎日が悲しくて悲しくてしかたありませんでした。 |
伊藤:短期間に大量の歯を失ったことによる心理的外傷は、本人に初老期のうつ状態をもたらしているようであった。本当にぼけているのではなく、うつ状態からくる無気力が生活上のパーフォマンスを低下させていた。
このような方にはインプラントは絶大な威力を発揮することがある。私はこのような方がインプラント治療を契機に一気に若返るのを何十人と目撃してきている。老年の象徴である入れ歯とさよならできる。
舌や頬の動きを阻害する入れ歯の付属物がないので表情が豊かになる。見た目が美しい。何でも噛めて食事が美味しくなるので人生を楽しむという希望が生まれてくる。咬むという行為が脳の神経細胞を活性化するなどいろいろな理由が考えられよう。
この方の場合、精密検査で軽度の不整脈が発見されたが手術と麻酔に悪影響を与えるようなものではなかった。植立本数が多いので、全身麻酔に近い麻酔を選択した。通常は静脈内鎮静法といってうとうとぐらいの感じで手術を行うのだが、この方の場合はディープセデーションという方法を用い、睡眠下で植立手術を行った。しかしいずれの場合も痛みは局所麻酔で取り去るのである。
これらの方法は歯科麻酔学会認定医しか行なってはならない高度な習熟が要求される麻酔法である。
6ヶ月後に上部構造体をセットしたのであるが、はたして彼女は、いままで化粧気もなかったのが美しく身を飾るようになり、何より饒舌にいろいろ話すようになった。動作もきびきびしており、同じ人かなと見まがうばかりである。インプラントの若返り効果 というのはこういうものである。 |
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本人:歯はもちろん良く噛めます。見た目も自分の歯と変らない感じ。伊藤先生はすこしいじわるしたのか、わたくしの年にしては少し歯の色が白いような感じがします。でも気分がたいへんよろしいですの。
夫は最初はインプラント治療を受けることに反対いたしておりましたのに、いまでは愚痴を私がこぼさなくなったせいか、良かった良かったと言ってくれております。こういうことで若返られるなんて思ってもみませんでした
けれど味をしめてしまいましたわ。実はわたくし、今度はフェイスリフトに挑戦してみようかといろいろ研究しておりますの。 |