〜 インプラント手術は寝ている間に痛くなく終わってしまいます。 〜

 
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インプラント治療の実際
〜インプラントの実例9〜
"歯は商売道具"
53歳、女性、歌手、東京在住
本人:私は若い頃に、発声を整えるために上顎の歯をみんな差し歯にいたしましたが、年を重ねるにつれてだんだんぐらぐらになるようになりまして、数本歯を抜いてもらって再びブリッジで歯を作ってもらいました。それが40歳ぐらいのことです。
それから10年して、徐々にでしたが、またぶらぶらになってしまいました。声も弱くなってきたようで、舞台で、落ちちゃうのではないかと恐ろしくてなりません。歯が落ちないようにと歯医者さんにマウスピースの様なものを作ってもらい毎晩はめていました。これを一生はめていくのでしょうか?いつ歯が落ちちゃうのでしょうか?
伊藤先生は友人に紹介してもらいました。彼女は以前に転倒して歯を折ってしまい、恐がりだったので無痛歯科治療の評判を聞いて名古屋まで治療を受けに行ったとのことでした。名古屋に伊藤先生をお尋ねしてインプラントのことを教えていただきました。ただ私は、歯が商売道具なので片時も歯無しでいることはできません。ぶらぶらになっている前歯と横の方の歯を抜いてもらい、その日の内に左の奥歯から右の奥歯までをつないだプラスティックのブリッジを入れてもらい東京に帰ってきました。消毒は、赤坂見附の歯医者さんを紹介してもらいそこで受けるように指示されました。
翌週また名古屋にうかがって、こんどは金属の表面 に白いものがはってあるしっかりしたブリッジと交換してもらいました。3本の歯でしか止まっていないので少しぶらぶらしますが、仕方ありません。6ヶ月後にインプラントを6本埋めてもらいました。


伊藤:
歌手と言う職業柄、仮の歯の維持に最も気を使った。なにせ8本分の歯を3本の歯周炎で必ずしも強固でない歯で支えているからである。
この内1本は、後に抜歯せざるを得なかった。6本のインプラントを植立したが、もともと出っ歯であったらしく歯槽骨が前方に傾いており、インプラントも歯槽骨の方向に斜めに植立せざるを得なかった。
上に被る冠自体は正しく生えているように見せたいので、2重冠構造と言う特殊な技法を用いた。これは1本のインプラントに2枚の冠を重ねてかぶせる方法で、一番外側の冠はインプラントの植立方向に関わらず、自由な形を作製できると言うメリットがある。しかし冠を2枚重ねるので、どうしても厚くなりがちという問題があり、気に入ってもらえなかったようだ。最後に考えたのが、薄い貴金属にセラミックを焼きつけた冠を正しい歯軸方向で作り、この場合スクリューは歯の前の面 に穴があってそこから操作することになる。
つまり金属面とスクリュー孔が歯の前に露出している状態となる。それではみっともないのでラミネートベニアとよばれるセラミックの薄膜を後付けで、貼るのである。機能も審美性も、彼女のような芸能人が要求するレベルは非常に高く、苦労するケースが多い。

▲インプラント治療前
  ブリッジが落ちそう
▲インプラント治療後
  美しい歯列を回復しました
本人:手術中のことはよく覚えていません。眠っていたのでしょうか。それから6ヶ月後にブリッジをはずして歯を入れてもらいました。最初できた歯は分厚くて、とても発音できないと思い作り直してもらいました。
伊藤先生と技工士さんと私でどんな形がよいか何時間もディスカッションしました。次に出来上がったものは感覚も良く発音もうまくできそうでしたけど、少し息が漏れるような気がして、やはり不安でした。
伊藤先生がこれは絶対大丈夫ですとおっしゃるので少しやってみることにしました。1週間もすると慣れてきました。発声が今までになく力強くできます。もう歯が落ちて来ないと思えたからでしょうか。なにか歯がとても強いような感じがするのです。わたし何だか感激してしまって。伊藤先生はこの歯を作るために、いろいろな製作ステップで、私の気に入るまで何度もやり直して下さったのです。
結局口のなかの全部の歯をやり直してもらうようお願いしてしまいました。1年半も名古屋通いの生活でしたけど、惜しいとは思いません。今は完璧な歯だからです。
再来月、久しぶりにソロのリサイタルを開きます。お弟子さんに勧められたのです。ちょっと難しいアリアを入れて、頑張ってみようかなと思っています。
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